和の思想 異質のものを共存させる力

この本知ったのは、たぶん新聞でインタビュー記事見たあとだったと思うのですが・・・
わりと早く購入してたのに読むのがおそくなっちゃったのです。
その間、ちがう場処で著者のかたちらほらお目にかかってて。NHKの「視点・論点」にも出てらしたんじゃないかな?

著者は俳人長谷川櫂さんです。
新聞記事拝見したときにも「ああ、そういう考え方も・・・」とすごく納得したところがあったのですが、実際に本を読んでみてさらにうなずけるなあと。
といっても、自分の脳みそのレベルだと読みとけていない部分もまだまだありそう。
歴史的な観点から「和」という概念について考察されています。例示としていろんなものが挙がっていますが、全部書けないし、私の話術では十分に伝わらないと思うのでちょっとだけ。

季節としてもちょうど、の桜のお話。
春になるとお花見も盛んになりますね。
さて、そのときの桜の印象ってどんなですか?
色、たたずまい、形、桜ときいて思いつくもの・・・

これは私もはっきりしたことを知らなかったのですが、現代でふつう桜というと染井吉野が主流ですよね。ところが、こちらはのちにつくられた人工品種なのだとか。
植物はいろんな条件に応じて品種改良はつきものだからそれ自体はめずらしくないのかもしれません。でも、染井吉野があまりに広まりすぎて、ほかの種類の桜が知られずにいるのも惜しいことだし、そも原点は何か、がわからずにいるのは淋しいなあと。
なかなかイメージしにくいだろうとは思いますが、むかしの和歌や俳句で詠まれている桜は染井吉野ではなく、山桜なのです。植物図鑑などでも確認できるとは思いますが・・・山桜は太古の昔から日本列島に自生する桜、いわば野生の桜であるということ。

染井吉野と山桜のちがいについても大まかにいえば、染井吉野は薄紅で山桜は白い、ということなのですがもっと深く知りたいかたはぜひ本を読んでいただきたい。
私は「山桜は色とりどりの糸で織った錦のように見える」、と書かれた一文が印象にのこっています。やはり和歌や俳句に詠まれるくらいだからとても繊細な風景が織り込まれているような花といえるのではないでしょうか。

桜の花にまつわるものとして、もうひとつ戦争とのかかわりも書かれています。
それはいわば人間がかってに位置づけた、花には何の責任もないものでしょうが・・・
もてはやされたり、うらまれたり、ものいわぬ桜の木はいったいどんな想いで人々を見つめているんだろう、とふと感じました。
人の一生はながくても百年くらいだけど、傷ついたり病気になったりしなければ・・・生命がつながれていけば桜の木はもっとながい年月を生きる。そう考えるとずいぶんたくさんのものを見つめていくことになるんですね・・・・・・山桜と話せたらいいのに(微笑)

新たな一歩を踏み出されるかた、いろいろ大変なことも多いと思います。
私はごろごろと(?)転びまくっている奴ですんでこれといって良き話はできないですが、ひとつだけいえること。
くれぐれもからだは大事にしてください。
ほかも重要だったりもするでしょうがぶっ倒れてからでは修復しづらいこともございます。
他人はあなたのことをほとんどかまっちゃくれません(一部を除いて。・・・これもわかってもらえるよう努めるしかないですが)。なので休養はしっかりとって、ひとりでどうにもならなくなったらすみやかに助けをもとめられるように。・・・いちばん勇気いりますがその「一声」が発せられるよう備えてください。全部が敵ではなく、ちゃんと何処かに味方はいるはずだから。

そういえば「エイプリルフール、四月馬鹿」というフレーズをどっかで見たな。
馬鹿、というにもいろんな意味合い、思い入れがありそうですが・・・
考えようによっちゃ自分も四月馬鹿だな(爆笑)

本日は私のウルトラグレイトマザー(そんな言語が存在するかは謎)の生誕日にもあたります。
いえね、何と表して良いやらわからない、的確な言葉が浮かばないものですから・・・
なんていってるとお叱りを受けそうな気もしますが堪忍してくださいませ(合掌)

気を引き締めて参ります。