命といふもの

みるものすべてが無にひとしい空間で、わたしは一人になりたかった

誰とも話さず、会わず、何もみず、きかず、ただひたすら眠りたかった

人にはそんなときが必要だ。あらゆるものから隔絶される時間が

そうしなければ守れない、誰かの意に操られる人形になってしまう、そうしていつしか抹消されてしまう

人は誰かのために生きているのではない

誰かのために生きることがあるとしたら、それはおのれを取り戻し、知るときである

わたしの命、あなたの命

たったひとつのいのちだから

そのいのちをまもるために、わたしは綴るのかもしれない