いま此処にない命と

青と白をみていると、吸いこまれそうな
泣きだしたくなるようなきもちになるのはどうしてだろう

こわいの?それとも・・・

ささいな偶然が重なってく

誰しもいずれはこの世から消えてなくなる
なら何故生まれてくるのか?
そんな問いかけもしたくなる

いつ、そのときがやってくるのか
どのようになるのか
誰にもわからない
ただ、存在するものとしての生命を精いっぱい

死者を一冊の本のようだといった話をきいた
それは記されたものであろうとなかろうと
生きた証がのこされている、ということだろうと

姿はない、みることはできない
けれど想いがあれば対話は可能
それはどこか自己との会話に通じているかもしれない

わたしがそれを意識しはじめたのはいつだったろう?
じぶんがもしかしたら境界のはざまにいる、
ひとつまちがえば戻れない場処に立っている
・・・そう感じたときだったのか
そのころから涙がこぼれやすくなった
どうしてなのか、いまだによくわからないのだけど

ひょっとして、呼びかけるだれかがいる・・・?

つらくてたまらなくなったとき、声にだしてことばにできないとき
わたしは知らずここにいないものに問いかけていた
そうしていなければこわれてしまいそうだったから

『 ささやかなことが実は特別なことであると
  死者はよく知っている 』

事実、そうなのかもしれない
そのことを日々、痛切に感じている