*ことばの歳月* 美しきことばの妙
久しぶりに、山下景子さんの本を拝見しました。
『ことばの歳月 美しく響きあう言葉たち』
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山下さんの本は、ときおり読むようにしていますが・・・ことしは落ち着いている時間が少なくて、手にできずにいました。
このかたの著書を拝見すると、とてもうれしい気持ちになるのです。
やわらかな、おだやかな自分を取り戻せるというか、魂の在処をあらためて認識するというか・・・
この本も、題名からしてすてきでしょう?
歳月ということばが・・・年を経てゆくせいか、重みをましているように感じます。
さびしさのようなものをおぼえたり、しずけさや深みとともに、幸せをたたえていたり。
自分自身は果たして変わったのだろうか、それとも変わらずにあるのか。。。
星の章・月の章・水の章・風の章。。。。
章ごとに、彩りあることばたちがちりばめられています。
それぞれがまるで宝石のよう・・・
わたしのこころに響いたいくつかを
星月夜・暁星・弓張月・月明り・虹・彩雲・愛日・真砂・春霖・水鏡・深雪・風花・恵風・花嵐
(章別に書いていくと数がふえました・・・)
ほかにも美しいかたち、響きのことばがたくさんあります。
意味を知ると、ますます深みがあるものだなあと。
そのことばがあらわすものは、わたしたちの暮らしに密接にかかわるものです。
人のなかで、自然のなかで、時のなかで。
いまのわたしには痛切に感じられるものが多いですね・・・
ことしはこれまでの経験ではないものにより、心がひどく乱れて、立っていられないと思えるほどでした。もちろん、そんなことは大したことじゃないと考える人もいるかもしれません。けれどわたしにはつらかった。。。。
ただ、そこに埋没してしまうのではなく、進んだり退いたりしながらも動いていたから、いろんな救いもありました。・・・壊れてしまわずにすんだ。それは、異なる意味での貴重な財産だと思っています。
つめたい雪の季節も嵐の日々もあるけれど、おだやかな風や、やさしい光が包んでくれる時もおとずれる。
そのことを心に留めていれば、もしかしたら大抵のことは乗り越えられるのかもしれませんね。。。
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2010年はおそらく、これが最後の記事になると思います。
本年も読んでくださったかた、コメントいただいたかた、無数の空間からこちらにお立ち寄りいただきましてほんとうに感謝しております。
たびたび記事でも書いたことですが、人間ってひとりじゃどうにもならないことのほうがはるかに多い気がします。たしかに、「誰にも頼らずに生きていく」というのは、気持ちとしてはありだと思うのです。でも・・・子供であれ大人であれ、物心すべて自分一人でまかなえますか?「頼る」というのは恥ずかしい、とかみっともない、とかいうこととは別の側面があるんじゃないかな。やれるだけのことはやった上で「できない」ことってあるし、緊急を要する事柄だってある。そうしたことは、誰にだってあることなんです。
個別でできることはちがうし、できる人がやる、できるときにやる、・・・その循環だと思います。
太陽の光を浴びる、雨水を受ける、それは自然からの恩恵。
そして、食べ物や着るもの、住むところは人の力で成り立つもの。
ひとりの人としての自分は・・・?
そう思うことも、多い。
だけど、たくさんの人の役に立てなくても、大事業をしなくても、特別なことがなくても、生きて「存在」していることがいちばん大切。
・・・誰かがあなたを必要とし、愛しているから。あなたがあなたでいられるよう祈り、見守る人がきっといるから。
わたしにも・・・愛する人がいる。
自分自身のことも、まだ理解できずにいたり、傷がのこったままだったりもするけれど、ちゃんと受けとめられるように、・・・人も、拒絶せずにいられるように。
楽しいクリスマスを、そして良き年をお迎えくださいね。
2011年もお目通り願えれば幸いです。
至らないところの多いわたしにおつきあいくださる皆様、いつもありがとう。