真剣に考えてますか?

日々のひとこと:春秋の欄より

内閣府が決めた今年3月の自殺対策強化月間
キャッチフレーズ
「あなたもGKB47宣言!」

・・・意味分かります?
これ、説明書きいくらかあるのか不明ですが、あったにしても
何か強烈な違和感ぬぐえないのですが。

自殺の兆しに対処すべき人をゲートキーパーといい、
それを土台に47都道府県で自殺予防に取り組むから
ゲートキーパーベーシック47、略してGKB47

事象を周知させるために、意識を向けてもらうために
何らかのインパクトが必要で、と考えることや
印象づけを意図することは想像がつくけれど、これではかえって
逆効果なのではないでしょうか。

キャッチフレーズとしての意味も成さない気も・・・

ほとんどの場合、自分に関係があると思わない。身近にもそうした事例が
ないと、意識しにくいのは理解できる。けれど、意外に表層で見えないだけで
内面に重たいものをかかえている人は多いのでは。
ヘタをすると当事者さえそのことに気付いていないこともある・・・

「日本の自殺者は14年連続で3万人を超えた」のだそうです。
死を考えてしまう心理、そこにもさまざまな事情があります。ただ、
思うのと実際にそれを選んでしまうまでにはいくばくかの時差がある、と。

突発的に、の場合もあるかもしれない、でも、予兆はどこかに
あるんじゃないかって。
気分がふさいでいる、活力が落ちる、笑顔が消える。
死を口にする、物理的にどう考えても働きすぎで疲れている。

ふつうは、思いつめても周囲に気持ちが向いたり、こわさがあったり、で
一気に行動に出てしまえない。それすら越えてしまうのは、すでに
正常な思考ができなくなるところにまで達しているから。

ほんとうに紙一重の、ぎりぎりのところで生きている人も
かなりの数でいると思う。

何が、支えになるか、生へ向かうきっかけになるか?

心にいだくものは、強みにもなり、弱みにもなり。
それでも・・・つよさを生むほうに賭けたいし、そう信じたい。

私も、境界線のあたりで行ったり来たりしているようなもので、
いろんなことを考える。
真っ暗な間は何も聴こえはしないし入ってはこない。
少し灯りがみえたなら、言葉を受け入れることもできるかもしれない。

だから、手を、さしのべるのもつかむのも、
時間と空間と、タイミングと。

それぞれが複雑にからんでくる。

戦争や紛争が常態化していたり、食糧難にあえいでいたり、
病を避けられなかったり。
そうした状況ではなく、多くの人が命をうしなっていく日本。

自身の生命の起源を思ったことがありますか?
生まれた日はどんな日でしたか?
あなたを育んでくれたひとや支えてくれたひとをどう思っていますか?
心に宿るひとはいますか?

ここから消えてしまったら、大切なひとにはもう会えない。
それはかなしくはありませんか?
あなたがおいていかれてしまったらどう感じるでしょう?

大切なひとがあなたのいない世界に放り出され、奈落の底に突き落とされる。
そしてきっと救えなかったと責めさいなむことになるのです。

・・・そんな想いは、したくないしさせたくないって、思うのだけどね。

季節や自然に照らしてみると、さむいなあとか、きびしいなあって感じるときは
冬眠するかのごとくごろごろと横になってみたり、美味しいとおもうものを
しっかり味わったりしてひたすらエネルギーをたくわえること。

思考するにも力いるから、それついてからでだいじょうぶだと思うよ。

循環のなかで生きるって、とっても大事。