聖樹巡礼

何かの拍子に

映し出される大樹

どこか懐かしい風景は

この世の記憶 それとも

魂は生き続け

命は 輪廻転生するというけれど

あの大樹は

遥か遠くのシグナルなのか

見知らぬ島 深い森

ひやりとした感触の 神殿

行ったことなどないはずの 場処

あるのは 木々のささめき

どうしようもなくちっぽけで

立ち尽くすしかないのに

時折 あたたかなものがこみあげる

かえりたい 還りたい。。。。

その想いはどこから来るのか

どこへ向かうのか

見守る大樹に寄り添い

しずかに眠りにつく


~魂への旅~

『聖樹巡礼』 Rieko Sugihara