魂の森に浮かぶ
生まれる前に どんな地図を
描いたのか
そこにはおおまかな道が
記されているだけ
ただ 生涯にわたる
何らかの意志は
*
群れることを嫌うのは
いまに始まったことじゃない
そこに入らねばならぬと
思ったこともなく
笑う様相で近付く輩に
ろくなものはいない
あるのは 利己心 力の誇示
識らぬ間に負った
傷みも拍車をかけ
かかわりを極力避けてきた
そのはずだった
*
なのに気づくと君はいる
ごく自然にその風景のなかに
厄介事など何もなかったように
時折ふと 鏡をみるように
君はそこにいて
そのことがとてつもなく
おそれも伴うけれど
それゆえに生きている
生きたいと願う自分自身をみる
*
何処にでも存在しうるとは
思わない
けれどもし 存在することを
許されているのなら
君のいる 君とともにある世界を
僕は選んでいきたい