わかる人にはわかりますね(笑)メインタイトルは『永遠に』ですが、カップリングのほうの曲。KinKi Kidsの新曲です。深夜ドラマ「スシ王子!」の主題歌
涙ってどんなとき流しますか?かなしいとき、くやしいとき、つらいとき・・・多くはネガティヴ(この言い方あまり好きじゃないですが)な感情をともなうときではないでしょうか。故に、泣くことを良しとしない考え方もあるようです。要するに、暗いもの、汚れているもの、嫌なものは見ないようにする、ということ。・・・特に、男性は子どもの頃から周囲にやんわりとそれを許容しない空気がつくられていて、そういった感情はだしてはならないとされていたのではないでしょうか。
私も、昔は人前で泣くことはありませんでした。みっともないことだと、弱さをさらすことだと思っていたから。・・・可愛くない奴ですよね(笑)でも、機械ではない生身の人間です。感情はあってあたりまえ、喜怒哀楽のどこかが欠けるのは不自然なんです。逆に偏ると、バランスがとれなくてゆがんでしまう。ある程度コントロールは必要です。それでも、どうしようもないときだってある。・・・男だから女だから、大人だから子供だからで割り切れるものでもない。人前で、ができないのならひとりのときに泣くことを自分にゆるす、もしくは最も信頼できる、安心できるひとの前だけでも。
心を、しばりつけてしまわないで。・・・泣いてもいいんだよ、思いっきり泣くことで洗い流されて、エネルギーに変わることもあるのだから。
泣ける何かを探すより、ふだんの自分の心の動きを見つめ直したほうがいいこともあるかもしれません。・・・自分の痛みに気づかない、ということは人の痛みに鈍感になってしまうことにつながりそうで。
『涙、ひとひら』は曲調はポップな感じですが、歌詩はよくみるとかなり(人間の)心の深遠に斬り込んでいる気がします。歌詩だから書ける、という見方もあるでしょうが本来あたりまえであって良さそうなことが軽んじられている、馬鹿にされているような時代、もっと真剣に考えろ!と檄を飛ばされているようにも思えるのです。
もう一度言います。・・・泣くことは恥ずかしいことじゃない、人として生きていくために不可欠な感情の発露です。泣くことができなかったら、心の底から笑うことも、きっとできないでしょう。きっかけがいくつあっても、ほんとうの癒しや救いは自分のなかにしかありません。
涙を、ちからに変えてゆけるように