蒼龍

ひとつ、課題をクリアしました。

山本一力さんの『蒼龍』(文春文庫)。

・・・実はこの本、単行本のとき一度挫折しまして・・・

タイトルが好きだったし、一力さんの本をどうしても一冊読みたくって購入したのだけど無理がたたって危うく活字離れしそうになり手放した。作りがしっかりしてたから惜しかったんですが。

いつか読んでやる!・・・と思いながらどれくらいたったのか。でも、これは絶対に読んでおかないと前に進めないと感じていたのでした。

一力さんはテレビでお姿を拝見したのが最初でしたが、ものすごくお話に説得力があり、また、声がとても魅力的なかただな、と。・・・そうこうしてたら何と、講演会へ行けるチャンスができ、もちろんダッシュで(!?)一直線。すべては分からないけれどいろんな体験をされていて・・・自分が知らない世界のことだから、しっかりと耳を傾けてききました。

時代小説をたくさん書かれているのでこれから読む機会もあると思いますが・・・この『蒼龍』は短編集になるのかな?

人と人とのつながり、家族の情愛、夫婦のかたち、幸福とは・・・・・・

そうしたことが根底にあるような気がしました。いま、あたりまえのようにある暮らし、そしてそばにいる誰か・・・それがいつ、くずれさるかもしれない・・・そう思うと一分一秒が愛おしいものになるのではないでしょうか。

山本一力さんを語るにあたって“明日は味方”という言葉を耳にしています。この言葉が、いつしか私のなかでおおきな支えになっていました。・・・次の瞬間どうなっているのか、明日はやってくるのか誰にも分からないことだけど、もし仮に希望が見いだせない今日であったとしても明日はちがうかもしれない、明後日は、その次は・・・それを積み重ねていくことが大切なのだろうと。そうして自身が最大の味方であり、誰かの味方であれたらと切に願うのです。

・・・どうか“あした”が、あなたにとってささやかでも幸福なものでありますように