恋愛という言葉に対する世間的な、大半の反応が
僕は好きではない。
無論、それがいけないという意味じゃない。
ただ、極度に美化したり、逆に激烈なものだったり、という
ある種の枠、そこにアレルギーがある。
といって、自分はどうなのか、不明。
本来、人の数だけとらえかたが異なるものなのだろうが。
どこかで目にした詩で、
花の名は知っていても花そのものを知らないことがある
おなじように、「愛」という言葉は知っていても、
愛そのものについて、われわれは本当に知っているのだろうか
・・・たしかそんなことが語られていた。
歌い手さんや作り手さんの語る「愛」
そこにいなくては語ることのできない、重みをもつもの
けれどほんとうは、それぞれのなかに「愛」はちゃんとあるのだ。
そのことに気づかなかったり、思い違いをしていたりはするのだろうが。
それはきっと、自分のなかだけではいだくことはできない。
人を通して自己をみつめることでしか、育ってはいかない、
自身が「ひろく」、「ひらく」ことで成長するように、
愛になっていくのかもしれないと感じるようになっている。
僕は決して手垢のついていない、さらさらの人間ではないし、
真っ直ぐな奴でもない。
コンプレックスはあるし、暗かったり、厄介なものも
かかえていたりする。
わがままとか冷たいとか意気地がないとか。
それでも、「人間嫌い」よりは人間が好きでいたいと思っている。
だから、伝えるために、呼吸するために、・・・生きるために。
言葉を綴り、物語ることを止められない。
僕の物語を受け取ったひとから、思いも寄らないような言葉も数々いただいた。
自分が必死に伝えようとした想いは実は自身のなかでいちばん守りたかったもの・・・
それもひとつの愛だったかもしれない。
不器用で頼りない僕は たくさんの愛に支えられて
この世界でいのちを紡いでいる
∞∞∞∞
KinKi Kids “愛について”(最新アルバム収録曲:通常盤のみ)
『僕のたからもの』(新風舎)
『君はそれ以上~出逢い』(文芸社)
Shigeko Suzuki アルバム『LOVE』
演劇集団キャラメルボックス:成井豊さん
“すきなものをずっとすきでいる、大切に想う気持ちを忘れたくない”