神と人と 鬼
放送された 『もののけ姫』
いつ以来かわからないですが 久しぶりに観ました
この物語はとても想い出深く
なぜだか判然としないのだけど
映画公開を知った時点からずっと自身のなかで
ざわざわとした感触があり なにか起きる 起こる
その場処へ向かえとしるされているような
映画を観ているわたしは たしかにこちら側の次元にいるのに
いつしかまわりに森がひろがり
すぐそばで アシタカやサンの息づかいが感じられ
風や いきものの氣配まで伝わってくる
自分のいる場所がしばらく認識しづらくなるほど茫然としていた
記憶があります
かように真に迫る存在として棲みついたがために
逆に 放送されたものに距離をかんじて
観ることに抵抗が生じた側面もあったかと
あれから20年 か
ふりかえると自分自身に対峙する発端になっていた とおもう
はっきりそのころわかっていたのではないとしても
どこかで氣づいてはいた だから 内部での疼きがあり
おまえのいのちは何処へ向かうのか
求めるものを 偽ってはいないか
魂が闇に呑まれる前に
アシタカがエボシ御前とサンに放った「夜叉がいる」という科白
瞬間的に 文字通り夜叉であり
人ではない
魔にとらわれた
鬼の形相だと そのときは考えた
だけど今
憎しみや恨み 怨念 嫌悪など
おぞましい感情が渦巻いているのは事実として
もしかしたら根源にあるのは
かなしみなのかと
本人すら意識せぬ領域の 愛しさと尊厳
それが在るからこその
同時に ある種の純粋性と 人知を超えるちから
鬼 とは 魂にも通じる
おそらく どちらかを取り除いたとしてもその後再び
別の対立が生ずることになる
矛盾をはらみつつ 互いに共にある道を探っていくしかないのだろう
自然も 人間も あまたの生命も
破壊だけでおわってはいない
その先に再生があり ひかりがのこる
なにかをまもりたいとねがう
いのる おもい
この邂逅が伝えてくれた
わたしのなかにも まだ ひかりがあることを
かなしみの奥底から いちばん たいせつなものが生まれ来ることを
- アーティスト: サントラ,米良美一,宮崎駿,久石譲
- 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
- 発売日: 1997/07/02
- メディア: CD
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制作にたずさわっていただいた皆様には感謝しかありません。
アシタカ、サン、モロの君といのちをともにしてくださったことは
とてつもない幸福でした。
米良美一さんの歌唱も深く響いています・・・・・・
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自然の
はるか かなたの呼び声が連れてきたものがたり
“すべての生命は 宇宙は繋がっている”
・・・糸を、紡ぐ、・・・編む、あるいは織る、きもちで
日々のいのちを結んでいます。
せかいに ほほえみが満ちますよう
来てくださって有り難う
Φ ゆずりはの本 Φ
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