君は光か

 

背負うのは星か 運命か

 

 

突如飛来した君

 

 

一見すれば私達を救おうと

戦っているようにもとらえられる

 

だが 何の為に

 

 

 

 

己の利害でしか動かないのが多くの生命体

 

誰もがそのことを認識している

 

 

それでも君は闘う

 

たとえ 我々よりはるかに大きな力を有していても

苦しみがないはずはない

 

同じなのか 君も

 

何かを護りたい

 

誰かをおもう 心

 

 

 

全てで君にはかなわない

だけどまだ できることがある

 

 

このまま闇にのまれることなくともに君と在ることこそ光だ

shin-ultraman.jp

∞『シン・ウルトラマン』によせて∞

 

 

ウルトラマン世界への入り方(接し方)、あるいは世界のとらえかた如何で

『シン・ウルトラマン』の解釈や感想は異なるのだと思いますが。

 

私個人としてはあまり初代ウルトラマンや初期のエピソードなどを認識しなくとも

全体的に冷静に、かつ情熱を秘めながら作品世界に入れたなと。

 

劇場で、果たして何処から描いてゆくのか少なからず緊張してしまい視力難儀な

身ゆえそれこそ「まばたき禁止」モードに近かったような、あっという間のラスト、

映画なんだけど舞台で生の人間(役者さん)を観るのと似ている。

 

禍特対のメンバーは各々がキャラクターを確立していて活かしあってましたね。

 

率いる田中哲司さんの、いい意味での「抜け」感はこの人ならでは。

西島秀俊さんも立場上とはいえ結構さらりと凄いこと口にしてたんだな。

情を内包しつつ知もフル稼働で対応できる御仁、このくらいないと非常事態に

あたれないのだろう。

 

人物同士のエネルギー交感では神永と浅見の関係性に魅入っていました。

 

神永がウルトラマンと融合しているからともいえますが、浅見との間にある

空氣感は独特のもの、ただそれのみでなく、二人のもともとの氣質もからんで

いるのかと。

 

つかず離れず絶妙な距離を保っている、そのことで物事を早期の解決に導く・・・

 

どのくらいウルトラマンが人間を好きになったのか、数値化することも

言語化することもできない、それでも、不器用すぎたりおろかで弱々しさが

あったにせよ、人間は、まだまだすてたもんじゃないって氣がした。

 

久しぶりに心地好い体感温度の物語にふれました、同時にキャスティングの意図が、

腑に落ちた感じです。

 

「……ごめん。オレが勝手なことしたばっかりに」
「別にお前のせいじゃねぇよ」
 何だか気恥ずかしくて、翔はそっぽを向いてしまう。
「けど……!」
「オレが勝手にやったんだ」
 今度はちゃんと武士を見て。
「気にすんな。……たいしたケガじゃないから」
 翔は笑ってそう言った。
「オレも最初は信じられなかったからな。……こんな変な〝力〟が必要とされてるものだなんて、さ」
「君は……どうして信じたの?」
 翔には、その答えが分かっていた。けれど。
「……さあな」

   『君はそれ以上~出逢い』 惑い

 

www.engekikinkyushien.info

 

☆演じる といえども 真(心)がなければ意味がない

 生身の人間だからこそ成立する時空 刹那にすべては凝縮され

 同じ呼吸は二度とない

 ・・・自分のことをのぞかれてるみたいに怖くなったことが何度もある、
 なのに観たあとにはぼろぼろだったはずの自己が少しずつ再生していて
 もうちょっとがんばれるかもしれん、なんて感じてた。重い体を引きずって
 まで行こうと思える舞台、これがなくなったら自身の一部が損傷したのと
 変わらない・・・

 わたしは おかげでことのはを摑んだから

 

 

 

       離れていても

 

       あなたをおもう だれかが在る

 

 

        千里同風
   〈続 ほっとする禅語70 136頁〉