いつもどこかに在るように ~みつめるまなざし~

 

 

いつの頃からかその人は私のなかに

 

 

遠くにあって 知っていることもささいなものではあったけれど

 

お元氣にされてるんだ と 安堵しながら時折

 

 

 

 

考えてみれば

とてつもない事業に取り組み

厳しい環境下で

なにが起きてもおかしくない

 

それは理解していたはずなのに

 

突如その瞬間はおとづれた

 

 

銃撃され 落命

 

 

 

 

何故

どうして

 

あの 穏やかな微笑みが消えてしまう

 

 

 

 

近くない とか 非日常ゆえに とかじゃなく

 

 

あれからずっと

 

哲先生の不在 という現実が像を成さないまま

 

 

 

 

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「あ、忘れてた」
 武士はそう言って。
「はい」
 ぱさ、と翔の目の前に突きつけられた一本の赤いチューリップ。
「……オレ、そーゆー趣味ねぇぞ?」
「何誤解してんだよ、お礼だよお礼!」
「礼?」
「オレのこと助けてくれただろ、……だから」
 照れくさいのか、互いに目を合わせようとしない。
「何言ってんだ、お前がオレを助けたんじゃねぇか」
「……オレが?」
 武士の『存在』が自分をここまで導いてくれたのだから。

   『君はそれ以上~出逢い』  波動

 

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お題「出会ったすごい人」